Hacktoberfestから見るエンジニア文化

元々「半年ROMれ」ってタイトルだったんですがアグレッシヴすぎるとお叱りを受けました。

最近月日の流れが早く感じます、TDの堀田です。

早速タイトルの経緯から。

イベント開催中です

https://hacktoberfest.digitalocean.com/

毎年10月に行われるOSSコミュニティへの参加を促す目的のイベントで、一定数のPull Requestを受理してもらえるとTシャツ(※1)が貰えます。

新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)のおかげでOSS運営が無償でされていることがだいぶ周知されたと自分は思っています。
知らない方に念のため、IT業界においては有志の団体が公益と名誉のために活動する文化もあることを説明しておきます。気になった方はOSSについて調べてみてください。

上の話もピンと来なかった方に補足すると、このイベントはインターネットの交通安全週間みたいなものです。
モチベーションを高めて、普段からみんなでモチベーション高く開発出来るといいねってやつ。

そして、この月間に低品質なプルリクが増えて運営がてんてこ舞い(死語)ってことらしいです。夏休みのMMOみたいですね。

※1 イカしたTシャツはエンジニア界で知識と富と権力の象徴とされる文化があります(個人的な主観です)

まずは読もう

どうしてそういうことが起きたのかといえば、おそらくそういった層は目的ばかりを見てしまって「プルリクを出すまでの流れ」は調べても、その言語・フレームワーク・運営の文化や報告をどう処理しているのかあまり把握して(しようとして)いないというのがあるのかなと思います。 エンジニアは空気を読むのが苦手。

ただ待てというよりは、ある程度の理解やキャッチアップをしてから行動しないとかえって問題を引き起こすことになってしまうから慎重に、という意図が強いです。「やってみる」前に下調べをしましょう。

自分の問題が解決しても、元々動いていた機能を壊してしまうかもしれません。解決には結果より過程や方法のほうが重要なことが多々あります。

(今回はそもそもハードルが低い問題解決ばかりされて、質より量になってしまっているという意識の問題とも言われていますがそれはさておき)

 

普段からの関わり

有名なフレームワークやプラグインでも開発者は人間。割と不具合はあります。

大抵は既に修正されてアップデートしただけで直ったり、別のフレームワークにしてしまったほうがはやいということが多いですが、自分はせっかくなので見つけたらIssueを探すようにしています。質問サイトでリンク貼られていることも多いです。

何度も不具合報告されていても「仕様です」「重複してます」って却下されていることが多く、だからこそ長く修正されずに気づいたんだろうな〜というのを思ったりもします。報告が曖昧だったのか、方針なのか、開発者が忙しかったのか。

少なくとも一度却下されている理由でまた報告しても、確認が二度手間になるだけです。
ものによっては不具合だと思っているのは思い込みで、正しい記述方法が説明されていることも。

思いついた瞬間は世紀の発明だ!と思っても大体は誰かが考えているから、まずは調べましょう。

これは論文書くときに教授から聞いた至言です。
本文で触れた通り、活発なコミュニティでは自分より先に報告や修正が完了していることがほとんど。
でも逆に言えば、何も出てこなかったらそれはチャンスということだと思います。(ぬか喜びにならないようにしっかりと調べるのも大事ですが)

それに、もちろんドキュメントも大事なリソースの一部ですが、エンジニアならコードでも恐れずコミットできるようにしていきたいですね。

まとめ

経緯になったような理解不足って、こういったブログを読むことでも解消される所があるのかなと思い記事にさせてもらいました。(ブログを読む、というのも文化な気はしますが)

ITエンジニアは独学でも始めることができますし、開発には直接必要ないのであまり触れずに過ごしている方も多いと思いますが、意識してもらえるきっかけになれば嬉しいです。